Life&HomeSolusionは皆様の住宅購入のアドバイザーです。先月、新築マンションの開発に“マーケティング”が必要だと書きましたが、
マーケティングの結果、顧客のニーズを捉えた物件ができても、
それを顧客に伝え、説明し、信頼を得て買っていただくためには“営業の力”が不可欠です。
特にお客様にとって新築マンションは、高額で、様々な法律に関わり、そして多くの場合、
現物を確認しないで契約しなくてはならないため、単にモノが良いからといって
即購入というわけにはいきません。
ところが、“営業の力”というと、販売の現場では
“歩留まり”(来場者数に対する契約者の割合)で判断されることが多く、
単純にこの数値を高めようとすると、
往々にして顧客の満足度を下げてでも契約を取ることのみに執着することになってしまいます。
その結果、契約は取れたものの、その後引渡しまでの間に契約解除になってしまったり、
顧客に大きな不満を残すことになってしまうわけです。
本来“営業の力”とは、
「顧客のニーズや希望をヒヤリングし、物件の開発意図やコンセプト、
各種法令との関係、一般的には気付きにくいメリットやデメリットなどを顧客に正確に伝え、
それに加えて、購入後の家計も踏まえた住宅ローン等資金計画について
複数の選択肢を提示し、アドバイスが出来ること」
だと思うのです。
そしてこの“営業の力”の中で、顧客の話を聞く能力や物件、法令、住宅ローン等の知識については
営業担当者自らが学び取り、訓練する努力が必要ですが、
各物件の開発意図やコンセプト、メインとなるターゲット等については
開発担当者がきちんと営業担当者に伝える努力をしないと顧客には響きません。
顧客と直接お話しをするのは営業担当者だからです。
私が以前新築マンションの営業を行っていた頃、あるデベロッパーの担当者が、
販売開始前から開発意図やコンセプト、メインターゲットなどを熱く語っていた物件がありました。
その開発担当者は、販売開始後も毎週末のように販売センターに来ては
その物件への思い入れやその物件に住まうメリットを営業担当者に語っていました。
すると販売戦略は明確に統一され、私も含めて営業担当者はお客様の前でも熱く語るようになり、
結果、販売は好調、顧客満足度も高く、数ヶ月で完売しました。
逆にコンセプトも知らされないまま販売を任され、
開発担当者が営業の尻をたたいてただ「売れ!売れ!」と叫んでいたような物件では
当然販売戦略がはっきりせず、売れ行きは芳しくなく、
販売センター全体が暗い雰囲気になってしまうという経験もしました。
いくらターゲットのニーズをつかんだ物件を開発しても
この“営業の力”がないと物件は売れないと思います。
仮に売れても本来の相場より安く売ることになると思います。
不動産会社や販売会社の方は、そして営業担当者の方々も
どうか“歩留まり”などという単純な評価基準だけで“営業の力”を計るのではなく、
知識とコミュニケーション能力の習得、そして物件コンセプトの明示でもって
“営業の力”を高める努力をしていただきたいと思います。
それこそが顧客満足度にもつながると思います。
多くの販売現場では、
「売れるのはモノが良いから、売れないのは営業力が無いから」
という考え方が横行しているようですが、
「売れるのはモノが良く営業の力が発揮されているから、売れないのはそのいずれかが無いから」
ではないかと私は思います。
Life & Home Solusion 代表 西澤 京子