Life&HomeSolusionは皆様の住宅購入のアドバイザーです。住宅ローンの相談で、相談者がよく口にする“繰上返済”。
返済を続けていくうえで、その仕組みを理解しておくことは重要ではありますが、
それにしても“繰上返済”について過度な期待をしている方が多いことに驚いてしまいます。
「借入期間は35年だけど“繰上返済”をして20年で完済するつもりです。」
「ボーナスは“繰上返済”にまわす予定です。」
多くの方にとってはごく普通な発言であると思われるかもしれませんが、私は違和感を感じます。
では次のような発言はどうでしょう?
「毎年100万円ずつ“繰上返済”したいのですが、そうなると何年で完済できますか?」
「定年までに返済し終えるには、どのくらいのペースで“繰上返済”していけばよいのですか?」
何かおかしいとは思いませんか?
これは“ボーナス併用返済”ならぬ“繰上併用返済”です。
つまり通常の支払いと同様に“繰上返済”までも支払い計画に組み込もうとしているわけです。
“繰上返済”にはその原資が必要です。
多くの方はこれを月々、もしくはボーナス時に貯蓄して用意しようとしていらっしゃいますが、
それならなぜ最初からその分も支払いに組み込まないのでしょう?
その方が、借入期間が短縮され、利息や保証料、団信保険料なども無駄に支払わずにすみます。
よって定期的な“繰上返済”の予定は本末転倒だと思うわけです。
また、意外に多い相談事例で次のような場合があります。
「現在40歳、本来なら定年退職前にローンを完済したいので、
借入期間は20年か長くても25年にしたいところですが、そうすると月々の支払いがかなりきついので、
35年返済でローンは組みますが、“繰上返済”をして20年で完済するつもりです。」
この場合、退職金で残りのローンを完済するか、
今後大きな収入増の見込み等があるのであれば問題ありません。
しかしそうでないのなら、これはそもそもこの方にとっては返済しきれない借入額であるということです。
月々にギリギリのローンの支払いをしつつ、10年~15年も短縮するだけの“繰上返済”の原資は
どこから捻出するつもりなのでしょうか?
できもしない貯蓄に根拠なく期待しているだけです。
確実にできる貯蓄だったら最初から返済に組み込めるはずです。
“繰上返済”とは保険や定期預金の満期金等、
もしくは退職金や臨時ボーナスなどの一時的な収入や予定外の収入があった時、
さらには予想外に貯蓄が増えた場合に行うものと考えて
「計画的」な“繰上返済”をあてにすべきではないでしょう。
“繰上返済”が、本来支払うべききつい返済を和らげる「言い訳」の切り札となっては危険です。
正確に家計を把握し、無理のない支払い可能額はいくらなのかを見極め,
“繰上返済”を全くしなくても退職前に、かつ生活を圧迫することなく
返済しきれる借入額となっているか,もう一度チェックしてみましょう。
見極めのお手伝いが必要でしたらぜひご相談にお越しください。
Life & Home Solusion 代表 西澤 京子