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住宅ローン金利について

私のオフィスでは相変わらず住宅ローンに関するご相談が多いのですが、
相変わらず販売の現場では安易に金利を案内しているように思えてなりません。

しかし無理もありません。
販売の現場にいる営業担当者の多くは「低金利」しか経験したことがないからです。
なにせここ15年近く低金利時代が続いたので、
勤続15年以上の営業マンでないと、4%や5%という金利のローン計算をしたことがないのです。
ですからその怖さを知りません。

よくバブル以後の金利の推移を目にします。
ではバブル経済前の銀行金利はどのように推移していたのでしょうか?
実は1970年代や1980年代には今ほど住宅ローン金利にバリエーションはありませんでした。
長期固定金利といえば住宅金融公庫くらいしかなく、
民間の金融機関が提供する住宅ローンは変動金利が中心でした。
そしてその変動金利は1970年台から1980年代、なんと7%~9%程度で推移していたのです。
あれから30年あまり、日本経済は大きく変化しましたが、
さらに今後30年を考えた時に変動金利はもう二度と7%や8%とならないという保証はありません。
むしろこんなに低金利が続いた方が異常であり、
本来の金利水準に戻すべく、日銀をはじめ四苦八苦している状態です。
確かに今の状態では2~3年の間に5%を超えることは考えにくいのですが、
でも30年後や35年後となったらどうでしょうか?

そこで「金利5%」とはどういうものかご紹介します。
仮に3,000万円を35年返済で金利5%の全期間固定金利で借り入れたとすると、
月々の支払いは151,407円です。
ちなみに現在の超長期固定金利は概ね3.2%程度、この場合の月々の返済額は118,830円です。
つまりこの差は32,577円、意外に多いとは思いませんか?
そして35年間の返済総額は5%の場合、約6,359万円になります。
なんと借り入れ額の2倍以上を支払うわけです。

さらに金利5%の恐ろしさは「残債が減らない」ということです。
借入当初1年間の元本返済額は324,000円あまり、
10年返済しても410万円しか元本は減りません。
その間の返済額の総額は約1,817万円、つまり当初10年間、
毎年平均して約140万円の利息を支払っているということになります。

さらにさらに同じ条件で金利が8%にもなった場合、
10年間で減る残債はわずか約240万円です。
借りた金額の10分の1すら返せていないということです。
不動産価格は一般的に中古になった途端に購入時の価格から15%程度下落すると言われています。
これでは築10年の担保価値の下落に残債がまったく追いついていません。
つまり慢性的な家計の債務超過を引き起こすことになるわけです。
これでは住み替えしたくても、
「売るに売れない」「貸すに貸せない」「借り換えもできない」の三重苦です。
実はこの症状は金利3%台の今でも多く起きています。
よって今後金利が5%を超えたら・・・あまりに恐ろしく、
ついつい相談に来られる方に繰り返しかつ声を大にしてリスク喚起してしまいます。

長期間のローンを組む方はよくよくこの金利上昇の恐ろしさを肝に銘じて欲しいと思います。
確かに目先の金利は、長期固定金利ほど高いのですが、それでも現在3%前後です。
「長期固定金利で計算すると支払いがきついのよね・・・」というあなたは
そもそも借入額が多すぎるということです。
安易に変動金利や短期固定金利を選択せず、もう一度ローンについて検討してみてください。

日時: 2007年10月28日 23:16

Life & Home Solusion 代表 西澤 京子Life & Home Solusion 代表 西澤 京子
CFP® 認定者 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 ・ 宅地建物取引主任者 住宅ローンアドバイザー
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